送電線の電磁波!

住まいと送電線

日本国土を血管のように張り巡らされている送電線。現代生活を送るため、仕方が無いとはいえ、街の中を通っている送電線は気になるものですね。

実際に、刈羽原子力発電所(2015/6現在停止中)から関東へ送られている送電線は数十万ボルト。下にいるとブーンという唸るような音がしています。

さすがにこのような大きな送電線は街中を通っていませんが、数千~数万ボルトの高圧線は通っています。よく送電線との距離がある程度離れていれば(60m以上)電磁波の影響の心配ないと言われています。

もし気になる方は、最寄の電力会社さんへ測定の依頼をされてみてください。
対応してくれます。ちなみに、下記が日本と世界の基準です。

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★東京電力のHPにある「電気設備に関する技術基準を定める省令」
変電所・送電線・配電線では、200マイクロテスラ以下(2000ミリガウス)
※ なんで聞きなれないマイクロテスラを使うのでしょう?ガウスの方が一般的だと思うのですが・・・

★スウェーデンでは、2ミリガウス  オランダでは、4ミリガウス
ご覧のとおり、欧州とは500倍1000倍の違いがあります。これが現状です。

しかし、まったく正反対に数万ボルトの送電線ぐらいなら問題ないとする見方もありますので、よく自分自身で調べてください。他人事でなく自分の生活に密着している問題です。その上で「対策するも良し」「しないのも良し」と私は思います。

2006/11/7 読売新聞記事
アムステルダムの中心地にあるクレイヌ・レーウス小学校。すべては学校の裏手に住む母親が抱いた「隣の変電所は安全なのかしら」という疑問に始まった。変電所は、全校児童が毎日通る玄関のすぐ東隣にある。

小3の長男と小2の長女を学校に通わせる母親は兄に相談し、電磁波問題に取り組む市民団体のウェブサイトにたどり着いた。スウェーデンのカロリンス研究所による1992年の報告を見つけた。

「送電線から3ミリガウス以上の場所では小児白血病の発生率が3.8倍に高まる」という。周囲の保護者とともに、昨年9月、学校側に相談。これを受け、校内の電磁波測定を専門業者に依頼。

結果は、変電所に最も近い教室で4ミリガウス、玄関脇の遊具付近では16ミリガウスが計測された。学校側は翌10月、変電所寄りの教室など2部屋を使っていた4年生などの児童を150メートル離れた別棟の校舎に移し、遊具も撤去した。「親の不安を深刻に受け止め、緊急避難的に対処した」と教頭は説明する。

その後も保護者側は学校や市、電力会社と協議を重ね、施設に遮蔽設備を導入することで決着した。工事終了後、2階の教室内で2ミリガウスに半減したことを確認し、児童らは7か月ぶりに元の校舎に戻った、約1千万円の工事費は市が負担した。

オランダ政府は2005年10月「15歳以下の子どもが長時間過ごす学校や保育園で4ミリガウス以上の電磁波が生じる状況は極力避けるべきだ」と地方自治体や電力会社に勧告した。アムステルダムの小学校は、勧告に基づき自治体が対応した第一号となった。